非公式ガイド / 2026年8月の更新

GitHub Issueの「Relates to」とは

2026年8月7日に、Issue同士をつなぐ関係として Relates to がパブリックプレビューで追加されました。「ブロックする」「重複」「含む」「閉じる」のどれでもない、関係はあるが依存はしないつながりを表せます。あわせて複数選択フィールドが一般提供になりました。

何が足りなかったのか

これまでIssue同士をつなぐと、何らかの依存や上下関係を意味してしまう問題がありました。「これも関係ある」と示したいだけなのに、ブロックしているように読まれたり、親子として扱われたりします。

Relates to は、そこを埋めるための関係です。公式の説明では「一方が他方をブロック・重複・包含・クローズすることを意味せずに、2つのIssueをつなぐ」とされています。

既存の関係との使い分け

関係意味すること使う場面
親子(サブIssue)片方がもう片方の一部大きな作業を分割した
ブロック片方が終わらないと進めない順番が決まっている
重複同じことを言っている片方を閉じる
Relates to関係はあるが依存はしない後で一緒に見たい、背景として関わる

判断の目安は「片方を閉じたとき、もう片方に影響があるか」です。影響があるならブロックか親子、無いなら Relates to です。

Relates to が向く場面

  • 同じ原因から出た別々の不具合をつなぐ
  • 後で一緒に直したいものを、依存を作らずに並べる
  • 過去に似た議論があったIssueを参照として残す
  • 設計の判断に関わった別のIssueを紐づける

いずれも「作業の順番を縛りたくない」のが共通点です。ブロックにしてしまうと、実際には独立して進められる作業まで止まって見えます。

複数選択フィールドが一般提供に

同じ更新で、複数選択フィールドが一般提供(GA)になりました。Issueとプロジェクトの両方で使えます。公式に挙げられているのは次の4点です。

  • テーブル表示とボード表示で、複数選択フィールドによる絞り込みとグループ化ができる
  • IssueとPull Requestのサイドバーから値を確認・編集できる
  • テーブル表示で値をコピー・貼り付けできる
  • プロジェクトの項目から値を消せる

1つの項目に複数のラベル的な値を持たせたい場合に使えます。ラベルと似ていますが、プロジェクト側で絞り込みやグループ化に使える点が違います。

使う前に決めておくこと

関係の種類が増えると、チーム内で使い方がばらつきます。増えたときほど決めておいてください。

  1. ブロックを使う基準 — 本当に止まる時だけにする。乱発すると全部止まって見える
  2. Relates to を使う基準 — 「後で見たい」程度でよいのか、何か決めるのか
  3. 誰がつなぐか — 気づいた人が自由につなぐのか、整理する人を決めるのか
  4. 複数選択フィールドの選択肢 — 増やしすぎると絞り込みに使えなくなる

4番目は特に効きます。選択肢が20個あるフィールドは、絞り込みの役に立ちません。

パブリックプレビューであること

Relates to はパブリックプレビューです。仕様が変わる可能性があり、運用の前提に組み込むのは早い段階といえます。

  • まず少数のIssueで試す
  • チーム全体のルールにするのは、正式提供になってからでよい
  • 外部ツールと連携している場合、その扱いを確認する

複数選択フィールドのほうは一般提供なので、こちらは通常どおり使えます。

つなぎすぎないこと

関係を表せる種類が増えると、つなぐこと自体が目的になりがちです。実際には、つながりが多いIssueほど読むのに時間がかかります。次の基準で絞ってください。

  • そのつながりを見た人が、何か行動を変えるか
  • 後から探す時の手がかりになるか
  • 1つのIssueにつなぐのは、多くても3〜4件まで

とくに1番目です。「関係はある」というだけでつなぐと、本当に重要なつながりが埋もれます。読む側にとって意味があるかで決めてください。

また、つないだ関係は後から消す人がいません。作業が終わった後も残り続けるので、増やす時は「半年後に見て意味があるか」も考えておくと、整理の手間が減ります。

関連ページ

よくある質問

ブロックとRelates toはどう使い分けますか?

片方を閉じたときにもう片方に影響があるかで判断してください。影響があるならブロック、無いならRelates toです。

ラベルと複数選択フィールドは何が違いますか?

複数選択フィールドはプロジェクト側で絞り込みやグループ化に使えます。表示や集計を前提にするならこちらです。

Relates to は正式な機能ですか?

パブリックプレビューです。仕様が変わる可能性があるため、チーム全体のルールにするのは正式提供後をすすめます。

選択肢は何個まで作れますか?

公式の案内に上限の記載はありません。ただし多すぎると絞り込みに使えなくなるため、実務上は絞ってください。

この記事の情報について

本文の内容は、2026年8月7日付のGitHub公式の変更履歴に記載されている範囲で書いています。Relates to はパブリックプレビューであり、仕様は変更される可能性があります。実際に使う前にGitHubの公式情報も確認してください。当サイトはGitHubの公式サイトではありません。